しまなみ体験記
地域の人々とつながる女子旅サイクリング2days【1日目】
-
電動アシスト自転車でめぐる私たちのしまなみゆるっと旅
電動アシスト付き自転車で、しまなみ海道とゆめしま海道をゆるっとめぐる2日間。地元の人たちみたいにフェリーや市営バス・港のローカル便にも乗ってみて自由自在に旅を楽しみたい…。移住された方が営む素敵なお店、おいしいごはんに出会う、しまなみ海道とゆめしま海道でしか体験できない絶景の数々…! 心ほぐれる女子サイクリング旅へあなたも出かけてみませんか?

-
<1日目のルート>
JR尾道駅🚶きっちゃ初(尾道市)🚶尾道駅前🚌土生港(因島/尾道市)🚢高井神島(上島町)🚢弓削島(上島町)🚶せとうち交流館(弓削島/上島町)🚲みんなのクジラ・Hakanda Cafe(生名島/上島町)🚲common宿みょうじん(弓削島/上島町)🚲島旅ヨット(佐島/上島町)🚲ゆげしまダイニング彩(弓削島/上島町)【泊】
※この記事は2025年10月時点での情報です。最新の情報は各施設にお問い合わせください。 -
三軒家アパートメントで心もあったまる朝ごはんを
尾道駅北口から徒歩3分。旅のはじめに訪れたのは、レトロな木造アパートの部屋をそれぞれの店主が思うままに改装した複合施設「三軒家アパートメント」東館1Fにある「きっちゃ初(うい)」。

-
朝7時半から、店主の土井さんが作る優しい朝ごはんを味わうことができます。

-
お品書きには2種類の朝ごはん。ひとつは看板メニューのがんもどき、もうひとつは季節の美味しい食材が主役です。

-
ほくほく肉じゃがの朝ご飯(900円)

-
揚げたてがんもどきの朝ご飯(850円)

-
揚げたて?がんもどき?! 初体験の組み合わせを前に、思わず炊きたてのごはんにワンバウンド。外はカリッ、中はふわっと、ここでしか味わえない絶品に出会うことができます。

-
「早起きして尾道に来てよかったね」。いつもより少し早起きをして、旅先で朝ごはんを食べるのもステキな1日の始まりになりますね。

-
名称: きっちゃ初(うい)
住所:尾道市三軒家町3-26 三軒家アパートメント東館102号室
電話:なし
営業時間:7:30~14:00
定休日:火曜日・水曜日・不定休(Instagramにて要確認)
Instagramはこちら

-
路線バスで因島へ。土生港から目指すは高井神島!
尾道駅前から路線バスで約50分。向かった先は、次の目的地「高井神島」への高速艇が発着する因島の土生港(中央桟橋)です。高井神島へ行くには、ここ土生港からの定期航路である魚島航路(ニューうおしま航路)のみ。

-
因島の魅力をあちらこちらでPRする「はっさくん」の顔出しパネルを発見!少し時間があるので、もちろん記念撮影♡

-
1日4便しかないので、観光で行くなら土生港を11:00発の2便に乗って、帰りは高井神港を13:15発の3便に乗るのがベスト。※2025年10月現在

-
待ち時間はもちろん、高井神島アートの予習を。「自転車があったほうがいいかな?」と思うかもしれませんが、小さな島なので徒歩で充分散策できます。

-
切符は船内で購入するので、時間になったらそのまま桟橋を進みます。

-
ちなみに土生港には桟橋が2つあり、高井神島へは中央桟橋を利用します。少し離れた場所に長崎桟橋があるのですが、そちらとお間違えのないように。

-
ニューうおしまは土生港(中央桟橋)と魚島を約1時間で結ぶ高速艇。土生港を出港したら弓削港・豊島港・高神島港を経由して魚島港で折り返し運航します。

-
「どんな島なのかな?」「船って速いのかな?」いろんなワクワクを膨らませながら乗り込みます。

-
運賃は片道 大人810円。出発すると船員さんが回ってくるので「高井神島まで」と伝えてお支払いを。

-
窓から見える景色はまさに非日常。つい、窓の外ばかりを見てしまいがちですが、一緒に乗り合わせた地元の方とのおしゃべりも楽しみのひとつ。

-
だんだんはっきりと見えてくる壁画の数々。「え~!ほんとに壁に描いてある!」遠くからでもよく見える鮮やかなイラストが異彩を放っています。

-
■料金:片道大人810円、小人410円(土生港→高井神港)
ニューうおしまの情報はこちら
-
世界中から注目されるマンガ島「高井神島」に上陸
「Dr.コトー診療所」や「少年アシベGO!GO!ゴマちゃん」など、日本を代表する漫画家の協力を得て、人気キャラクターが描かれた壁画アートが島内に点在。マンガ島と呼ばれ、日本全国から観光客が訪れています。高井神港務所の横を通ってメイン通りへ出ると、目に飛び込んでくるのはマンガ・アニメのキャラクターを忠実に描いた壁画の数々。

-
高井神島を訪れその美しさに魅了された1人の男性が、島の住民でもある友人に「まちおこしをしたい」と相談されたことをきっかけにスタート。

-
民家をはじめ倉庫や公民館など、ありとあらゆる壁にカラフルなイラストが点在。

-
キョロキョロせずにはいられない!そして、その大きさにも驚くはず。

-
高井神島の人口は11人(2024年3月末現在)。島の住民を上回る数のキャラクターが描かれており、とっても賑やかな島に。

-
「あ!知ってる~♡」誰もが知っているキャラクターが多く、日本のアニメ文化を愛する海外からの観光客も多いそう。

-
路地を曲がった民家の塀にも。作品名と作者を記したプレートも設置されているので、知らなかった作品との出会いにも繋がります。

-
港から150mほどの場所にあるお食事処「まんが亭」。2024年10月にオープンした島で唯一の飲食店です。

-
愛知県から2人のこどもと移住してきた若き夫妻がお店を切り盛り。手作りのキーマカレーやパスタ、定食からうどん、ピザまで幅広くラインナップ。

-
ご夫婦の地元・名古屋名物を高井神島で! やみつき甘辛手羽先(5本800円・10本1500円)。

-
1番人気はみんな大好きカレー! 挽肉たっぷりの絶品甘辛キーマカレー(1500円)。ほか、鶏白湯マサラ風チキンカレー(1600円)もオススメです。

-
今回の旅では3便(13:15発)の船に乗りたいので滞在時間は約1時間半。なので、高井神島に着いたら(2便だと11:57着)まずは、「まんが亭」で食べたいものを注文してから島を散策しましょう。そうすることでロスタイムなく食事もアートも満喫できます。

-
食後のデザートもあります。果肉入りフレッシュジュース(750円)と飲むチーズケーキ(S 750円、M 800円、L 900円 ※写真はMサイズ)
名称:お食事処 まんが亭
住所:愛媛県越智郡上島町魚島二番耕地125-2
電話:090-7911-3564
営業時間:9:30~20:00
定休日:月曜 ※事前にGoogleマップで要確認
詳細はこちら
-
「時間ギリギリまで島を満喫したいからテイクアウトだね!」とドリンク片手に散策。

-
「高井神島漫画神社」なるものを発見!

-
中を覗いてみると…島内に点在するマンガ作品と作者名が一覧のように掲示されていました。まだ見かけていない作品があった!と急いで作品を探しに行く人もいるそう。

-
民宿「なたおれの木」もあるので、時間を気にせずにじっくり楽しみたい方は宿泊することをオススメ。

-
名称:高井神島
住所:愛媛県越智郡上島町魚島二番耕地
高井神島の情報はこちら
-
ニューうおしまに乗って弓削島まで30分の船旅
午前中に乗ってきた高速艇「ニューうおしま」に乗って、次の目的地・弓削島まで移動します。

-
高井神港から弓削港までは約30分。運賃は片道 大人560円。切符は船内で購入します。

-
一番大きな壁画のコトー先生が見送ってくれているかのよう。

-
「まんが亭のスイーツドリンク、美味しいね♡」

-
■料金:片道 大人560円、小人280円(高井神港→弓削港)
ニューうおしまの情報はこちら
-
せとうち交流館で電動アシスト自転車をレンタル
弓削港から徒歩3分。向かった先は、上島町の観光交流拠点「せとうち交流館」。ここで自転車をレンタルします。館内に入って右手に位置するメディアセンターで利用申込書を記入します。選んだのは、電動アシスト自転車。

-
現在地の把握や情報収集にはスマホが便利ですが、出発前に地図を開いてそれぞれのスポットの位置や距離感を把握しておくと安心です。

-
快適なサイクリングにはサドルの高さも重要! 知識のあるスタッフがちょうどよい高さに調節してくれます。

-
予約をしていなくても自転車があれば当日の利用も可能ですが、連休などは混雑するためレンタル希望のターミナルへ電話予約しておくのがベスト。

-
ヘルメットは自転車とセットで貸出(無料)。令和8年3月31日まで「かみじまサイクルフリー」を実施中!上島町各島への船の自転車料金が無料になります。
詳しくはこちら
-
■料金:電動アシスト自転車1台1,650円/1日
名称:せとうち交流館(上島町レンタサイクル 弓削ターミナル)
住所:愛媛県越智郡上島町弓削下弓削1037-2
問:0897-72-9277(上島町観光協会)
営業時間:8:30~17:15
上島町レンタサイクルの情報はこちら
-
防波堤アート「みんなのクジラ」まで自転車で
せとうち交流館からのんびり自転車を走らせて約40分。生名島にある「サウンド波間田キャンプ場」そばの防波堤に到着。目的は、瀬戸内かみじまアートプロジェクト2019の一環で描かれたアート作品「みんなのクジラ」です。

-
自然と調和した優しいスナメリクジラの姿を見ようと今もなお多くのサイクリストが訪れるフォトスポットになっています。

-
名称:防波堤アート「みんなのクジラ」
住所:愛媛県越智郡上島町生名
みんなのクジラの情報はこちら -
ジビエ肉を利用した絶品バーガーを味わう
サウンド波間田キャンプ場にある「Hakanda Cafe」へ。お目当ては、ゆめしまジビエ肉のハンバーガー!お店は管理棟の中にあります。「ジビエ肉ってどんな肉かな?」「食べたことない
から楽しみ~!」ワクワクしながら店内へ。
-
「地元で獲れたイノシシ肉(ゆめしまジビエ)を使用しているんですよ。ジビエ肉のなかでもイノシシ肉は脂の融点が低いので、口の中でとろけるような食感も人気の秘密なんです」と上島町の猟師でもある店主の末広さん。

-
ジビエバーガーセット(1,200円)はフライドポテトとドリンク付き。

-
いざ実食! 100%イノシシ肉のパティは想像以上に甘く、店主に教えてもらった〝融点が低いから口の中でとろける〟を実感。

-
ゆめしま産レモンをシトロナードと呼ばれるペースト状に加工し、炭酸水で割ったシトロナードスカッシュ(450円)。Hakanda Cafeのリピーターでもあるフランス料理のシェフが監修したそう。

-
名称:Hakanda Cafe(サウンド波間田キャンプ場 管理棟内)
住所:愛媛県越智郡上島町生名2798
営業時間:9:00~17:00
定休日:なし
問:0897-72-8905
サウンド波間田キャンプ場の情報はこちら

-
潮風薫る海沿いの古民家宿「みょうじん」へ
今旅の宿泊先は弓削島の明神地区に新しくオープンしたゲストハウス「common 宿みょうじん」。生名島を縦断して佐島を経由、宿のある弓削島まではゆっくり漕いで約1時間。

-
夕景を楽しむアクティビティに備えて、少し早めにチェックインしました。

-
自転車は宿の海側にある庭に停めます。

-
レンタルサイクルのカギの管理も忘れずに。

-
自転車を停めて「こんにちは~」と声をかけると、出てきてくれたのは宿主の明子さん。

-
1階の和室でチェックインの手続きを。宿には食事の用意がないので、夕食の相談も。徒歩15分圏内のお店へ行くのもよし、スーパーで食材を買ってきて調理するのもよし。暮らすように自由に過ごせるのがゲストハウスの魅力。

-
東京に12年、カリフォルニアに18年住んでいたという明子さんは広島県の福山市出身。日本の古民家をリノベーションしたかったという夢を叶えて2024年11月にオープン。

-
部屋は1階の畳の部屋と、2階の屋根裏を改装した部屋の2部屋。今回はツインベッドのある2階をチョイス。予約時に空きがあれば要望を叶えてくれます。

-
大きな梁と屋根裏ならではの低い天井。古い日本家屋の趣深さを残しつつもモダンな空間は外国から訪れる観光客からの人気も高く、長く海外で生活をしていた明子さんだからこそ醸し出せる居心地のよさがありました。

-

-
穏やかな瀬戸内海を望む大きな窓のそばが特等席。サンセットタイムになると目の前に夕陽が沈みます。

-
1階には共用のキッチンとお風呂を完備。冷蔵庫や電子レンジ、調理器具、お皿なども揃っており自由に利用することが可能です。ボディソープやシャンプーは浴室内に設置してありますが、タオル、歯ブラシ、ブラシ、パジャマなど個人的に使用するものは持参を。

-
名称:common宿みょうじん
住所:愛媛県越智郡上島町弓削明神54
電話:070-3159-3030
チェックイン:15:00 チェックアウト:11:00
料金:1泊ひとり5,000円 ※6名30,000円で一棟貸しOK
common宿みょうじんのHPはこちら

-
憧れのサンセットクルージングを叶える『島旅ヨット』
宿のチェックインを済ませたら、また自転車に乗って弓削大橋方面へ。橋を渡ってすぐにある『島旅ヨット』のサンセットクルーズを体験します。完全予約制のクルージングツアーを企画・運営する『島旅ヨット』の拠点は弓削大橋の佐島サイドのほぼ真下にあります。

-
「こんにちは!」と笑顔で迎えてくれた齋藤サムさん。『島旅ヨット』のキャプテンであり、私たちをクルージングに連れて行ってくれるカタマランヨットを作った船大工でもあります。

-
出航する前に注意事項のお話しがあります。安全に楽しくクルージングするために必要なことで、必ずお客さんに伝えているそうです。

-
初めてのヨットで少しだけ緊張していたふたりでしたが、サムさんとの会話で緊張がほぐれてゆくようでした。

-
有名なヨットデザイナーであるジェームス・ワラム氏が設計した図面をもとに、船大工であるサムさんが手作りしたカタマランヨット。カタマランとは双胴船の意味で、2つの船体を繋げた形状で安定しているのも特徴。安定しているので船酔いも起こりにくいそうです。

-
動力は帆で受ける風と電動エンジンを使用。エンジン音や排気ガスなしでクルージングを行います。海と自然を愛し、地元を熟知しているキャプテンだからこそできるクルージングです。

-
「帆をあげますね」とキャプテン。もともと静かな電動エンジンも切り、さらに静かに。目の前には凪ぐ瀬戸内海の絶景が広がります。

-
「私たちだけの世界にいるみたいだね」。ヨットにキャビン(客室)はなく、全身で風や香りを感じられる広間のようなスペースで思いおもいにくつろぎながら過ごします。

-
穏やかな瀬戸内海をゆっくりと進むヨット旅は、どこを切り取っても非日常。

-
ニュージーランド出身のサムさん。海外ではもっと気軽にクルージングを楽しむ機会があるそうで、日本でも気軽に冒険できるようにと『島旅ヨット』を立ち上げたそうです。

-
そんな想いでスタートしたクルージングは若き冒険者にも優しく、学割もあるそうです。詳しくは予約時に聞いてみてくださいね。

-
もうすぐサンセットタイム。夕陽が見えるポイントにつれてきてもらいました。クルージングはオーダーメイド。近海周辺を熟知したキャプテンがまだ知らない場所へ案内してくれます。

-
名称:島旅ヨット
住所:愛媛県越智郡上島町弓削佐島2804
開催時期:3~11月頃
島旅ヨットのご予約はこちら

-
「ゆげしまダイニング 彩」で海の幸と地酒を満喫
宿泊する宿「みょうじん」の明子さんにいくつか紹介してもらったお店のひとつ「ゆげしまダイニング彩」で夕食を。自転車をレンタルした「せとうち交流館」からもほど近く、宿の「みょうじん」か
らも徒歩で行ける距離にあります。お酒を楽しむなら、自転車は必ず宿に置いて徒歩で訪れましょう。
-
弓削出身のオーナーシェフが、広島の飲食店で料理はもちろん経営の経験も積んだのち「地元にみんなが集まれる場所を」とオープン。今年で10年目になる人気店です。

-
刺身の盛り合わせ(1,000円)。弓削近海をはじめ、瀬戸内海で獲れた鮮魚を楽しめます。旅で島を訪れたならまず味わいたい一皿です。

-
地もの鯛を甘辛く煮付けた鯛のあら炊き(700円)。潮流の速い上島町近海で育った鯛は、身の締まりがよく甘みが強いのも特徴。

-
永遠の豆富(550円)もっちりトロっと食感の不思議なおとうふ。シェフが広島時代の縁を通じて提供しています。

-
「え?これっておとうふ?!」思わずびっくりするほどのクリーミーさ。味わいはチーズのような濃厚さです。

-
シェフにおすすめのお酒を聞くと紹介してくれたのが、梅錦の純米酒「杜氏の酒」。地元の方たちも好んで飲むそうで、お料理を引き立てる軽やかな味わいでした。

-
弓削島のレモン農家さんが大切に育てたレモンが主役のフローズンレモンサワー(650円)。「これは何杯でも飲めちゃいますね♡」

-
名称:ゆげしまダイニング 彩
住所:愛媛県越智郡上島町弓削下弓削123-7
電話:0897-72-9931
営業時間:17:30~22:00(LO21:00)
定休日:水曜日(祝日の場合は営業)
※今後、営業スタイル変更の可能性があるため、訪問の際にはお店へお問い合わせください。
※この記事は2025年10月時点での情報です。最新の情報は各施設にお問い合わせください。
